突然喪服が必要になった方、そろそろ1着は用意しておかないと・・・と探している方、または昔買った喪服のサイズやデザインが合わなくなった方など、普段着ない服だからこそ喪服選びに迷っていませんか?また、マナー集などを見ているとあまりにも決まりごとが多く、どんどん混乱してしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、女性が喪服を選ぶ時に最低限知っておくべき服装マナーと、とても要望の多い喪服の着回し術についてまとめてみたいと思います。
目次
参列する側の最低限の服装マナーとは?
まずは、喪服を探す前に最低限知っておきたい服装マナーについて、よく質問がある内容からチェックしていきたいと思います。
Q1.参列者が着用する略式の喪服(略礼装)とはどんな服装?
- 黒のアンサンブルスーツ(ジャケット+ワンピース)
- 黒のスーツ(ジャケット+スカート+インナー)
- 黒のワンピース
のいずれかになります。これに、ストッキング、靴、バッグ(いずれも黒)、1連のパールネックレスを付けるスタイリングが基本です。
Q2.暑い夏場の喪服は、ワンピースだけでも許される?
夏場の喪服はワンピースのみで大丈夫です。特に日中に行われる葬儀・告別式・法要では、長時間屋外に出ることも多いので、ワンピースでの参列者も多くなります。ただし、肌の露出は極力抑えることが原則となりますので、五分袖くらいまであるワンピースを選びましょう。
(写真:リボンスリーブブラックワンピース)
Q3.デザインで気をつける点は?
ジャケットについて
デザインは様々で、特にこれでなければということはありません。ただ、頻繁に買い替えるものではないことを考慮すると、流行や年齢に左右されないテーラードカラーかノーカラーがおすすめです。
スカートやワンピースについて
ひざが見えてしまうデザインは絶対にタブーです。必ず試着をし、少し余裕をもったひざ下10㎝以上のものを選びましょう。また、座ったり立ったりすることも多いので、タイトではなくやや広がったフレアスカートがおすすめです。
Q4.素材で気をつける点は?
フォーマルブラックと呼ばれる黒の深い素材を選びましょう。季節に左右される天然素材ではなく、オールシーズン対応でシワにもなりにくいポリエステル100%が一般的です。
Q5.その他服装以外で最低限のマナーとは?
- 髪が肩にかかる長さであれば、黒いゴムまたはピンで清楚にまとめるようにしましょう。
- 濃いメイクや香水は控え、ナチュラルメイクにて。
- ネックレスは1連のパールネックレスを。2連以上は「重なる」という意味で避けましょう。
当然のことながら、喪の装いは故人またはそのご家族に対して、「悔やむ」「偲ぶ」という気持ちを伝えることを意味します。必要以上に堅苦しく儀式的になる必要はありませんが、以上のような最低限の服装マナーは心得ておきましょう。
喪服の着回しは可能か?
さて次は、実際にどんな喪服を選ぶべきか、という本題です。喪服を結婚式や卒業式、発表会などの用途に着回しがしたい、または夏用も兼ねたオールシーズン用を探したい、というお問い合わせをよくいただきます。
Q6.喪服は卒業式や結婚式、発表会などに着回しができるのか?
結論から言うと、結婚式の服装としての着回しは避けた方がよいです。なぜなら喪服はデザインも素材も「お悔み」を想定して作られており、たとえ羽織りやアクセサリーで着飾ったとしても、重たく暗い印象を与えてしまいます。一方で、卒業式や発表会などの式典には着回しが可能です。インナーを白のブラウスやカットソーに替え、ブラックスーツとして活用すれば、式典にふさわしい「きちんと感」を演出できることでしょう。
(写真:ブラックフォーマルスカートスーツ ダブルフリルブラウス)
Q7.オールシーズン用の他に夏用の喪服は必要か?
真夏の時季の法要は意外と多いものです。すでにご紹介したとおり、5分袖くらいのワンピース、もしくはインナー+スカートを夏用に用意しておいた方がよいでしょう。ただ、やはり喪服は頻繁には着ないもの。1着ですべてのシーズンが対応できるタイプを選ぶととても便利です。また、ジャケットを脱いだスタイルや、ブラックスーツとしても着回すなら、ゆったりすぎるシルエットを選ばず、ジャストサイズのものを選ぶことも大切なポイントです。
(写真:ブラックフォーマルスカートスーツ)
<着回しのできる喪服を選ぶコツ>
- ブラックスーツとしても着るなら、インナーを替えられるスーツタイプを
- 夏場も対応できるよう5~7分袖のインナー(またはワンピース)付きのタイプを
- ゆったりすぎるシルエットを選ばず、ジャストサイズにしておく
最低限のマナーと「使える1着」の選択を
今回は、普段あまり馴染みのない「喪服」についてまとめてみました。最近では、あまり着ないものだからと、貸衣装などで喪服を借りる方もいらっしゃいますが、やはり急な着用に慌てないためにも1着は持っていたいものです。ただ、せっかく新調するなら、やはり1着ですべてのシーンを網羅できる「使える1着」を選びたいところですね。喪服としての最低限のマナーを備えつつ、頼れる1着を是非見つけてみてください。
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